事の始まりは、一本の電話からでした。5月の上旬の事です。
「ホームページを見たのですが、7月21日に開催予定の長崎県司法書士会での筆界特定の研修会の講師をお願いできますか?」
「????!」
はじめは何のことかわからず、きょとんとしてしまいました。
筆界特定の研修?
確かにホームページには筆界特定のマンガを連載?していますが・・・
※筆界特定手続とは、(明治時代に遡る)土地の境界(筆界)を探し出す手続のこと。所有権界を確認する事ではない!
・・・・・・・
新手の詐欺か?
電話の相手は長崎県司法書士会の研修部の担当者だという・・・
(担当者司法書士の名前はもちろん知らない。)
とりあえず、日程を確認したが予定は何も入っていない。
断る理由はない!
・・・・・・・
思い直し
私のホームページを見てくれて電話してくれたのだ。
ありがたくお受けしよう!!
少し考えてから電話でお受けすると返事しました。
☆協議事項
①7月7日までにレジュメを作成し、提供する。
②プロジェクターを使用するので長崎県司法書士会の方でプロジェクターとパソコンを用意して欲しいこと
①については、約2年前に 熊本県司法書士会の全体研修会で「筆界特定」に関する講師をしたことがあり、レジュメ作成に関する資料があったので、準備に2カ月で何とか間に合うだろうと思っていました。
面白い試みとして、レジュメの中に以下の18ページのマンガを入れてみようと思いました。
担当者から何か言われたらはずそうとは思っていましたが・・・・
②については、長崎県に関する差し替え画像をつくったり、筆界調査委員を今年1月に退任していることから、研修タイトル「元筆界調査委員から見た!筆界特定制度」に合わせてスライドの背景画像を作り替えないといけませんでした。
ちなみに差し替え画像は、
・長崎市等の国土調査の調査状況の画像
・長崎市内に関する公図と現況とのずれ画像
・年代別の眼鏡橋付近の空中写真画像
です。
レジュメ・資料は合計で45ページ になりました。
(印刷枚数が多すぎたかもと、少し心配になりました。) レジュメ・資料が出来上がりましたので、6月30日に研修担当者へメールでそのデータを送ろうと思いましたが、マンガを18ページ入れたせいか約30メガの容量となりメールでは送れなくなりました。
そのため、私のホームページにアップロードすることとしパスワードがないとダウンロードできないようにしました。
長崎県司法書士会の事務局では研修レジュメ・資料等を印刷せず、そのデータを会員へ直接送り各自が印刷して当日受講するとのことでした。
研修担当者が7月7日~7月13日まで不在とのことなので、担当者が早く内容を確認できるようスライドも急ぎ仕上げて、7月2日に(レジュメ・資料等と同様に容量がかなり重たいので)、私のホームページにアップロードすることとし担当者にダウンロードをお願いしました。
スライドは243枚 作成しました。
担当者にはスライドを当日までにプロジェクターで使用するパソコンの中に入れておいてほしい旨伝えました。
研修の準備はこれだけでは終わりません!
私の場合、「レジュメ・資料」、「プロジェクター投影スライド作成」のほかに、研修当日の台本を作成します。
研修当日の台本とは、「プロジェクター投影スライド」と「実際に話すことば」を融合したもので、いわゆるスライドの注釈のようなものです。これを作っておかないと、投影スライドと話す内容がちぐはぐになってしまうからですね。また、台本を作っておくことで何度も事前に練習をすることもできます。
これも以前研修で作成したものがあるのですが、以前作成したものはとても中途半端なもの(重複した文言がある等)だったので、かなり手を加える必要がありました。
何度も音読して必要な文言をチェックしていきました。不要な文言を削除したり、新たに文言を追加したりしていきます。
また、長崎県に関するスライドを新たに追加していましたので、これも台本上に加えていきます。
台本は68ページ になりました… 結構時間がかかりましたね。
7月17日 研修担当者から電話があり、先日受け取ったレジュメ等データの容量が25メガを超えており受講者へデータを送ることができないので、データを圧縮して欲しいとのことでした。
アドビ・アクロバットを使って、何とか25メガ以内にデータ圧縮をすることができましたので、私のホームページから圧縮データをダウンロードしてもらいました。
長崎県司法書士会では、受講者へのデータ配信にサイボウズlive(ファイル添付制限25メガ以内)を利用しているとのことでした。
研修当日
車だと九州自動車道・長崎自動車道を利用すると、長崎まで約2時間半で行けるのですね。
遅れるといけないので、午前7時頃に出発し、午前9時半頃に長崎に到着しました。
早く長崎に到着したので研修会場に行く前に平和公園と浦上天主堂にお参りしてきたのですが、途中靴底が外れ、これから研修会なのにどうしよう~と、とても慌てたことを思い出します・・・(履きなれた革靴だったのですが。)
眼鏡橋にも立ち寄りましたよ!
熊本県司法書士会へ「講師派遣依頼(講師内諾済)」という形を取ってもらったので、舞台前の垂れ幕に「司法書士」ではなく「熊本県司法書士会」という肩書になっていることにお気付きでしょうか?
長崎県司法書士会が開催する第1回の研修会とのことで当日午後から2つの研修会が予定されていました。私の研修の持ち時間は午後1時~午後3時の2時間でした。
長崎県は離島が多く、配信研修を実施していて、ライブで離島地区に配信するようにしているとのことで、当日の研修をビデオカメラで撮影されていました(録画はしていないとのこと!)。
出席者は70~80名ぐらいだったでしょうか。
途中10分休憩をはさみ、午後3時の2分前ぐらいに無事研修を終えました。
午後3時10分~午後5時に行われたもう一つの研修の聴講をしてよいとのことでしたので、そのまま聴講をさせていただきました。所有者不明土地にどう司法書士が関わってくるのかというお話でした。
研修終了後
「思案橋」の近くの長崎料理の出るお店で懇親会がありました。長崎県の郷土料理(くじら等)が出ました。とてもおいしかったですね。
長崎県司法書士会の皆様、ご馳走になりました。ありがとうございました。
私は1次会のみで失礼させていただき、熊本へとすぐに帰りました。
帰る前に、眼鏡橋にも寄ったのですがライトアップされていてとてもきれいでしたね。
(眼鏡橋まで長崎県司法書士会の方に歩きで送ってもらいました。ありがとうございます。長崎県の方ってとても親切ですよね~ 以前長崎県にバイクでツーリング旅行した時もとても親切にしてもらった想い出があります。その時に泊まった「矢太樓イン」という国民宿舎はもうなくなっているようです・・・泣)
研修会の終わりに受講者の方から質問をいただいていましたので「参考資料」を作成し、研修担当者の方に受講者の皆様へ伝えてほしいとお願いして、私の研修講師のお仕事?は完全終了となりました。
長文になりましたが、最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました。