筆界特定制度って、ご存知ですか?
この制度は平成18年に始まり、今年で10年になるのです。
私はこの制度に欠かすことのできない「筆界調査委員」なのですよ~
任期は2年です。
私は、平成26年1月から「筆界調査委員」に就任しております。
今年の1月に再任されましたので、来年の12月までの任期があります。
身分は非常勤の国家公務員なんです。
筆界について説明するととても長くなりますので、ざっくりと説明しますと、法務局に備え付けてある地図(不動産登記法14条1項地図・地図に準ずる図面)上の地番(土地の番号)の境に引かれている境界線のことです。
土地の境界線のこと?
と思われるかもしれませんが、一般の方が考えるような所有権界の「境界線」とは違います。
遡ること明治時代の地租改正事業(収穫高を基にした年貢ではなく、地価を基にした地租を取るための事業)によって引かれた土地と土地の間の線や分筆等がなされて新たにひかれた公法上の境界線が、「筆界」なのです。
で、筆界特定って何なの?という話ですが、
筆界特定とは、この「筆界」をいろんな資料や現地調査等をして探し出す手続なのですよ~
その筆界の探索を中心になって行い、その結果報告書(意見書)を作るのが筆界調査委員のお仕事なのです!
筆界特定制度がある前には、筆界のトラブルを解決するには「筆界確定訴訟(以前は境界確定訴訟と呼んでいた。)」をしなければならず、2年ぐらいの期間がかかり、しかも訴訟なのでお金やいろいろな手間がかかっていました。
この筆界特定制度は約半年の期間しかかからず、しかも手間もお金も訴訟ほどかからないという手続なのです。
本日、私は、「筆界調査委員」の視点で「筆界特定制度」の研修をしたというわけなのですよ~
今年の4月から準備等でいろいろと大変だったり・・・
(当初の原稿が240ページ!でしたが、31ページに縮減! スライドを300ページ作成!!等々)
お偉い方々の前で、 敬語で説明していくのがとても難しかったり・・・
(時々舌が回らなくなったり、言葉が出てこなかったり…とドキドキでした!)
いろいろとありましたが、何とか終わってほっとしています・・・
(やっと重荷を一つおろせた感じですね。)
「筆界特定」については、短編ふりげの素材として現在作成中ですが、
「筆界特定」をテーマにしたマンガも少しずつ作っていきたいと思っています。